(要約)社会的弱者といわれている中国の蟻族、出稼ぎ労働者と日本の派遣社員の実態を説明し、考察する。
![]() |
新品価格 |
蟻族とは、この本で紹介されたのが初めてでした。
時間があるかたは、是非読んでみてください。
蟻族とは、中国版高学歴低所得者のことです。
日本でも大学が定員を割って、全入の時代になりました。
それに伴って、就職内定率の低下が顕著になりました。中国でもここ十年で、
大学の定員が倍くらいまで増加しました。専門学校や短大など高学歴者が、
急速に増えるようになりました。
中国では、それらの高学歴者を受け入れる産業や余力がまだありません。
そのために、高学歴に関わらず、低賃金で不安定な立場に置かれている人が近年増加しました。
その実態を中国の研究者が、調査した結果が、蟻族という本になりました。
その言葉は、社会現象となり中国では、日本の派遣労働やワーキング・プアなどと
同じように社会にその存在が受け入れられるようになりました。
中国では、共産主義で社会主義をの国というイメージがありますが、
韓国やアメリカなどといった国の格差を大きくつけた資本主義経済の国と大差がないのが実情です。
近年、日本で話題になっている中国人観光客や日本の高額不動産を買いあさっている層が、
1億人くらいいる一方で、出稼ぎ労働者の賃金は、月給が現在の日本円でわずか2万円である層が
います。日本のサラリーマンと社長の給料の差がさほどないことを考慮して、日本と比較すると、
著しくて、なかなか埋められない差です。
数十年単位の政策によってではなくては、是正されないでしょう。
日本も近年、企業が正社員の雇用を減らして派遣労働やワーキング・プアの問題が、
脚光を浴びるようになりました。これは、グローバル経済によって、コスト競争や雇用の流動性が
必要になったからとも考えられています。
お金だけで、人生は決められないという人がいますが、
非正規雇用や雇用の不安定な状況では、憲法に規定している平等から
著しくかけ離れることになります。
世界的に能力のある人にお金が集まる状況をどれだけ是認して、
許容、もしくは、規制をどうしていくかわれわれ国民は、考えていく必要があるでしょう。
蟻族から日本の様子を見るのは、勉強になります。
是非、読んでみてください。
もし、記事を読んでよかったらfacebookのlike(いいね)を押してくださいね。
コメント